小さく生まれた赤ちゃんのママへ~早産児のQ&A


早産児と多呼吸

正常の正期産児の呼吸数は、1分間に30~60回なのですが呼吸のリズムは不規則で呼吸数の変動範囲は大きいという特徴があります。
新生児は、覚醒時には呼吸が浅く速くなったり、哺乳時にゆっくりになったりします。
また、深い睡眠時には規則正しい呼吸となり、覚醒時には不規則な呼吸になったりもします。
さらに新生児は呼吸中枢が未熟なため環境温の変化や刺激などにより呼吸数は変化します。

新生児の多呼吸とは

新生児期において、1分間に60回以上の呼吸数がある状態を多呼吸といいます。

新生児が多呼吸となる理由

新生児は、肺胞換気面積が相対的に少なく、胸郭が柔らかく、肋間筋や呼吸筋の力が弱いため、何らかの原因により一回換気量が減少すると換気量を補うために呼吸数宇を増やして対償しようとするため、浅くて速い呼吸となります。

早産児が多呼吸となる理由

早産児は、在胎週数にもよりますが肺胞面積が少ないため呼吸機能が低く呼吸不全を起こしやすいという特徴があります。さらに、早産児の肺は抗酸化物質が少なく、損傷に脆弱なため慢性肺疾患が重症科しやすく呼吸不全の延長や肺高血圧を合併することがあります。
胎児の肺は、妊娠26週には構造が完成し、妊娠34週ころには肺サーファクタント産生が十分量に達して機能的に成熟します。
サーファクタント産生が不十分な時期の早産児の場合、サーファクタントの欠乏により肺胞の虚脱となり、1回換気量が減少するため換気量を保つために多呼吸となります。
新生児の主な呼吸筋は横隔膜で吸気時には横隔膜が収縮して腹部内容を下げて肺の容量を垂直方向に増やし確保しています。早産児では腹部膨満となりやすく、肺の容量が少ない状態と多呼吸となります。横隔膜は収縮の速さや疲労しやすさの違う複数の筋で構成されていますが、早産児は正期産児より疲労しにくい筋の割合が低いため呼吸筋が疲労しやすいく呼吸不全に陥りやすいといえます。

多呼吸がみられる疾患

新生児に多呼吸がみられる疾患は、呼吸窮迫症候群、新生児一過性多呼吸、胎便吸引症候群、気胸、気道閉塞などの多くの呼吸器疾患の他、高体温、心不全などでも認められます。

多呼吸がみられるときの検査

多呼吸がみられた場合、正確な呼吸数が測定され、心拍・呼吸モニターなどを装着してSpO2値の確認されます。
胸部レントゲン検査、血液検査(血液ガス、検血、CRP、血糖、カルシウム、LDH、CPKなど)、心臓・頭部エコー検査などがおこなわれ原因を調べられます。

多呼吸がみられるときの処置

気道内などに分泌物などが確認された場合は吸引し気道を確保します。
チアノーゼなどの低酸素状態が認められた場合は、酸素投与が行われます。
原因となり疾患がわかれが治療が行われます。


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