小さく生まれた赤ちゃんのママへ~早産児のQ&A


早産児の水代謝の未熟性

ヒトの体の約60%は水でできています。
これは成人の体内水分量で、新生児や約80%、乳児は約75%、幼児は約70%と体重当たりの水分量は成長とともに少なくなっていき、老人では約50%にまで減少します。

早産児の体内の水分量

胎児は羊水に浮かんで成長・発達し、新生児ではみずみずしい状態で生まれてきます。
胎児の体内水分量は在胎期間とともに変化し、8週で体重の約96%、32週で約80%、出生時には約75%とされ、出生後も変化し生後9か月では約62%程度になるとされています。
水分量の変化はさらに細胞外液量と細胞内液量の比率が重要で、胎児や新生児早期は細胞外液量が大きな割合を占め、妊娠20週ごろには約60%であったものが出生時には約45%にまで減少し、細胞内液量は逆に25~33%に増加します。

早産児の体内水分量の変化

新生児は出生後に体内総水分量の減少が起こるのですが、これは細胞内から細胞外へNaの移動が起こり、水分とともにNaが体外に排出されることにより細胞外液が減少するためです。この結果、体内の総水分量が減少し、体重減少を来たし、これが新生児の生理的体重減少です。正期産児の生理的体重減少は5%と程度です。
早産児は正期産児と比べると細胞外液量が多いため、体内の総水分量の減少の傾向は強く、早産児の生理的体重減少は10~15%と正期産児と比べると体重減少が大きく、、さらに未熟性が強いほど減量率は大きくなります。

早産児の不感蒸泄の特徴

ヒトの体内水分量は摂取量と排泄量が同じになるよう調節され、体内水分量は一定レベルに維持されています。すなわち、尿や便、不感蒸泄により喪失する水分を補充しなければ生命を維持することはできません。
不感蒸泄は気道と皮膚から喪失する水分をあわせたもので、在胎週数、出生体重、生後日齢などにより異なります。
とくに、在胎週数や出生時体重は大きな影響があり、在胎週数が短く、出生体重が小さいほど不感蒸泄量は大きくなります。さらに体重の小さな早産児では出生当日には約100ml/㎏/d以上の不感蒸泄量がみられ、24時間以降は急速に減少するという特徴がみられます。

早産児の腎機能の未熟性

新生児は、糸球体機能や尿細管機能は未熟なのですが発育にとって問題となることはほとんどありません。
しかし、早産児では未熟性のためナトリウムの再吸収が低く、尿中ナトリウム排泄量が多く、とくに在胎週数が短い早産児ほどナトリウム喪失傾向は顕著となります。