小さく生まれた赤ちゃんのママへ~早産児のQ&A


正期産児(成熟児)の消化の特徴

早産児を理解するためにまず正期産児(成熟児)の消化の特徴について解説します。

吸綴・嚥下の発達

胎児の嚥下運動は、妊娠16~17週にみられるようになり、吸綴様の運動は妊娠20週ごろよりみられるようになります。
さらに、妊娠32~34週以降になると嚥下運動と吸綴運動の両方が協調するようになり哺乳が可能となり、そのため在胎32~34週以下の児では気管内にミルクを誤嚥する危険があるため、直接口からの哺乳はできず、経管栄養となります。

新生児の消化管の特徴

新生児の胃の容量は約50mlで、授乳開始とともに容量は増加していきます。また、新生児の胃の形は成人と比べると縦型で、胃の入り口の括約筋が弱く、飲み込んだ空気をゲップとして出しやすい構造となっています。このことは、飲んだ母乳やミルクを吐く溢乳が起こりやすいということです。このように生理的な呑気症は排気(ゲップ)によって対応できています。
また、新生児の胃を固定している靭帯がゆるいため胃の軸捻転がおこりやすい特徴もあります。
新生児の腸管壁は筋層が薄く蠕動運動も不規則であるため、容易に腸管拡張をきたし腹部膨満となる。
仮死などで低酸素状態に陥るとダイビング反射により腸管血流が減少するため、さらに腸管の動きが悪くなり、腸管拡張、腹部膨満になりやすくなります。

新生児のカロリー所要量

新生児が必要とするカロリーは、成人のように単に現在の状態を保つだけではなく、適切な発育を促すカロリーが必要です。
新生児に必要な熱量は、120kcal/㎏/日で、その内訳は下記のとおりです。
①基礎代謝:50kcal/㎏/日
②身体運動:15kcal/㎏/日
③体温調節:10kcal/㎏/日
④栄養の吸収・消化:8kcal/㎏/日
⑤便・尿中喪失:12kcal/㎏/日
⑥発育:25kcal/㎏/日