小さく生まれた赤ちゃんのママへ~早産児のQ&A


正期産児(成熟児)の循環の特徴

早産児を理解するためにまず正期産児(成熟児)の循環の特徴について解説します。

胎児期の循環

胎児期の胎児循環では、胎盤から臍静脈が胎児の胎内に入り、門脈、静脈管を経由して心臓の右房に入ります。静脈管を通った血流は流速が増し、多くは卵円孔を通り、 左房、左室から大動脈に入ります。一方、身体から心臓に戻った血液は卵円孔を通る血流と右室に行く血流に分かれます。右室の血液は肺動脈に行きますが、肺血管抵抗が高いために殆どが動脈管を通り、下行大動脈に入ります。その後、内腸骨動脈の分枝である左右の臍動脈から胎盤に帰ります。

胎児期の循環から新生児の循環への移行

出生直後、肺での呼吸が始まると肺の血管が開き肺血流が増加して、肺でのガス交換が始まります。
臍帯血管の結紮が行われると、臍動脈、臍静脈の血流がたたれ、動脈管(ボタロー管)を通って下大動脈(肺動脈)へと流れていた血液は肺へ環流 し、肺血流量が増加します。増大した肺血流は心房の右心房圧を低下させ、左心房圧を上昇させるために弁状になっていた卵円孔は閉鎖します。また、動脈管、 臍静脈の血液も停止し、血管は閉鎖していきます。

新生児の循環

新生児期の心拍は、120~140回/分と成人よりも多い。
新生児で100回/分以下の心拍数は徐脈です。
新生児の心筋は未熟で、心拍数は、児の状態によって変動し、睡眠安静時は1分間に120~140、覚醒安静時には1分間に140~160となります。
時として心雑音が聞かれるのですが、すべてが問題となるものではなく、経過を観察するなかで自然に消失するものもあります。

新生児の血圧

出生後数時間の血圧は徐々に低下しますが、24時間後には、収縮期圧60~80㎜Hg、拡張期圧が30~50㎜Hg と安定します。その後生後6週間の間に約15㎜Hg上昇します。