小さく生まれた赤ちゃんのママへ~早産児のQ&A


子宮奇形とは

ヒトは22組の常染色体と一組性染色体(男性はXYの2本、女性はXXの2本)からなり、遺伝子の性は染色体の構造により受精時に決定し、構造上の性差ははSRY(Sex-determining region Y:性決定遺伝子Y)が発現すると未分化性腺は精巣へ分化し、SRYが発現しないと卵巣へ分化します。
子宮は、胎児期の早い時期にミュラー管と呼ばれる子宮のもとになる器官が左右から癒合してできあがりますが、子宮奇形は、ミュラー管の発生する段階での癒 合不全によって子宮奇形が発生し、発達異常の程度によって軽度のものから重度のものまで限りなく多様に存在することになります。
子宮奇形は、一般女性の3.8~6.7%に認めるとされ、奇形の程度、形態、多くは無症状で経過します。
妊娠すると流産、早産を併発しやすい、胎児の位置異常を合併することが多くなります。

子宮奇形と流産・早産

子宮奇形は、着床しずらいとともに、着床しても流産を起こしやすいく不妊症や不育症の原因となることがあります。
子宮奇形が流早産の原因となる理由としては、子宮の形態異常により子宮腔の狭小化によるところが大きいといえます。
また、中隔子宮などではでは中隔の血流分布が少なく、この部に胎盤が付着すること流早産を引きこす割合が正常子宮に比べるて高くなり、さらに子宮内圧に対し頚管が開大しやすく、頚管無力症となりやすいなどの機序が考えられています。
臨床的には、流早産のほか前期破水や胎児位置異常、遷延分娩になりやすく、産科手術へ移行する頻度は高くなります。また、、胎盤の付着部位により、胎児子宮内発育遅延をおこすこともあります。

子宮奇形の種類

子宮奇形は、主に単角子宮・双角子宮・中隔子宮・弓状子宮の4つに分類され、さらに以下のような種類があります。
①中隔子宮…外見上正常子宮で内腔に中隔があり左右にわかれている子宮。
②重複子宮…子宮が左右にわかれ膣中隔も伴っている子宮。
③双頚双角子宮…子宮が外見上も左右にわかれ、子宮口も左右別に存在する子宮。
④単頭双角子宮…子宮が外見上左右にわかれ角状に見え、子宮内腔は角状に形成され狭い子宮。⑤単角子宮…細長い子宮が左右どちらかにのみ存在する子宮。
⑥副角子宮…単角子宮に伴い、他方が痕跡状の低形成の子宮が存在する。

子宮奇形の頻度

子宮奇形の頻度は、無症状であることが多いため診断されないケースもあり明確ではありませんが、海外の複数の報告をまとめたものによると子宮奇形の頻度は、一般女性でや約5.5%です。
一般女性に認められる子宮奇形別の頻度は、弓状子宮は3.9%、中隔子宮は2.3%、双角子宮は0.4%、単角子宮は0.1%、重複子宮は0.3%という結果でした。
さらに、流産既往のある女性に認められる子宮奇形別の頻度は、弓状子宮は2.9%、中隔子宮は5.3%、双角子宮は2.1%、単角子宮は0.5%、重複子宮は0.6%という結果でした。